ひとり言 其の三百六十二(テープ審査詳細)

2011年6月14日(テープ審査詳細)

アマチュアギターコンクールのテープ審査について、もう少し状況を知りたいと言う方の為に詳細をお知らせします。
ただし、これは審査員の一人(私の個人的見解)としての感想で審査員の総意ではないことをご了承下さい。

まず、今回のテープ審査は三鷹市芸術文化センターで7名の審査員から当日都合が良い5名で行いました。
参加者はすべて番号で整理され、審査員は誰が演奏しているかは全く分からない状態で聴きます。
スタッフ2名が「氏名と番号が合っているか」を確認し、録音したものをセッティングします。
再生機械は3台用意しましたが、問題がないかぎり同じ機械1台で再生します。
ボリュームを30にセットして、1〜50まで状況によって調整します。その場合は、どのくらい調整したかを全員に知らせます。
今回初めての試みとして、審査前にランダムに選んだ演奏を数人ぶん聴きました。
これはいわゆる「耳慣らし」のようなもので、最初に聴いたものとそれ以外のものとの相違感を減らす目的で行われました。

さて、審査開始。
5点で採点します。
1、2点は不合格基準。
3点はなるべく付けないようにしながらも合否ボーダーライン。
4、5点は合格基準。

1〜3点の演奏には審査員がコメントをメモします。
演奏を聴きながら書くので忙しいです。
不合格の方には、そのメモをお送りしています。
これは、改善点などをお知らせする目的です。
不合格だった方で、もしメモが4枚しか同封されていなかったら、それは誰か一人が4点をつけていたことになります。
(審査員2人以上が4点をつけている人は全て合格していた。5点がついて不合格になった人はいなかった)
結果としては、15点以上が合格で14点以下が不合格になりました。
最低得点は5点(審査員全員が1点を付けた)で、最高得点は24点(審査員ひとりだけが4点を付けた)でした。
今回の審査は合否が僅差で、50名ではなく48名しか合格者が出なかったのはその為です。
48名の合格者の次の点数(次席同点)の方を入れると57名になってしまうほどの僅差でした。(つまり14点が9名)
あからさまな音ミスやリズムミスは少なく合否が僅差だっただけに、録音状態が悪い方や調弦が悪い方などで惜しい方は「もったいないなぁ〜」と思いました。
審査メモを参考に、改善していただければと思います。
いつもテープ審査のたびに、参加者は同じ曲を何十回も繰り返して録音してやっとの思いでテープを送っているんだろうな〜と思います。
もちろん審査員も何十回もすべて真剣に聴いていますが、コメントがどうしても短くなってしまうので演奏の熱意に応えられず申し訳ない気持ちです。
テープ審査だけでなくステージ審査のコメントも同じですが、、、。
それでもコンクールで審査員のコメントを渡しているところは殆どなく、このコンクールならではの特徴だと思っていますので、少しでもお役に立てていただければと願ってやみません。

P.S.
演奏者の点数はお知らせ出来ませんので、お問い合わせはご遠慮下さい。