第20回アマコン録音審査の詳細(ひとり言 其の七百十一)
2019年6月10日
今年もついに梅雨に入りました。
ずっと雨ばかりで気も滅入りますが、『11月のある日』や『愛のワルツ』のような、ちょっと重くて美しい曲を弾くには気持ちが入れやすい気がします。
さて、第20回全日本アマチュアギターコンクールの録音審査も終了し、今日すべての合否発送を終えました。
不合格になった方の通知(メダルと審査員コメント)を郵便局に持って行く時「あれ?いつもこんなに重たかったかな?」という気分になったのは、重量のせいでも雨のせいでもないと思います。
と言うのも、今年は過去20年で一番「平均点が高い」接戦になり、6人の審査員の半分(つまり3人)が「合格」をつけても落選してしまうほどの僅差だったので、不合格になった方々の落胆を考えると気持ちも自然に重くなります。
審査員6名が1〜5点で採点しますが、そんなに今年は演奏のレベルが高かったのか?と言われると、実はそうでもなく、満点(30点)は一人もいなく、29点が一人、28点が一人、27点が8人、、、23点までの47名がまず合格、そして別れ道になったのは22点の5名でした。
22点でも「4、4、4、4、3、3」の3名はギリギリ合格でしたが、「5、4、4、3、3、3」の2名は同じ22点でも不合格になりました。
これは、同じ点でもその内訳を見て、合格と判断した審査員が多い方を優位に付けたからです。
これだけの僅差になったのは、今年は昨年と違い、音ミスやリズムミスがほとんどなかったことが理由に考えられます。
コンクール主催側としては嬉しい傾向ですが、皆さんとりあえず楽譜を正確に演奏していただけに、それ以外のところ(表現、音色、録音状態、音の明確さ、スピードというようなこと)の差で審査しなくてはならなかったのは難しいところでした。
不合格の方には、それぞれの審査員が手書きしたコメントが同封されていますが、その紙に丸印が付いているのは、合格(4点、5点)の判断がされているからです。丸印が多ければ多いほど合格と判断した審査員が多いということです。
「ま〜、こんなもんでいいかな?」と思って提出した方は、おそらく落選ではないでしょうか?
「今年はしっかり弾けた」と思っている方も、なかなか厳しいところでしたので、、、。
今回、不合格でもあまりガッカリせずに、さらに表現力を付けて再挑戦していただければと思います。
合格された方々にはお祝いを申し上げるとともに、8月24日のステージ本番での演奏を楽しみにしています。